幼児教育でよく聞く「モンテッソーリ・メソッド」って何かな?
知育や幼児教育に興味のある方ならきっと一度は見聞きしたことがある、モンテッソーリ・メソッド。
今回は、モンテッソーリ・メソッドの幼児教育の特徴やメリットを、元小学校教員で現役育児ママの私が1から解説します!
ぜひ最後までお読みくださいね^ ^
モンテッソーリ・メソッドってなに?
モンテッソーリ・メソッドとは、イタリアの教育家マリア・モンテッソーリ博士が考案した教育法です。
「子供には、大人に教わらずとも自分で育っていく“自己教育力”がある」
この考えを基本としたメソッドで、小学校入学前の幼児教育として注目されています。
将棋の藤井聡太棋士やマイクロソフト創設者のビル・ゲイツ氏などの著名人が「モンテッソーリ・メソッドを受けて育った」と公言したことでも話題になりましたね。
それでは、モンテッソーリ・メソッドの幼児教育の特徴やメリットを詳しく解説していきます!
モンテッソーリ・メソッドの幼児教育における3大要素
モンテッソーリ・メソッドの幼児教育を実現するうえで、必要不可欠とされる3大要素があります。
それが、「環境」「教具(おもちゃ)」「教師(大人)」です。
環境 | 子供が自己教育力を存分に発揮できる、整った場所 |
教具(おもちゃ) | 五感や知的好奇心を刺激し、学びを促す玩具 |
教師(大人) | 環境や教具を整え、成長をサポートする人の存在 |
この3つの要素が相互に作用してアプローチすることで、子供は自己教育力を発揮させ、ぐんぐん発達していくと考えられているのですね!
モンテッソーリ・メソッドの幼児教育の特徴3つ
モンテッソーリ・メソッドは、その他の幼児教育と何が違うのでしょうか?
大きな特徴は、以下の3点です。
- 発達段階を2つに分けて考える
- 教師(大人)は「見守る」スタンス
- 独自の教具(おもちゃ)を使用する
それでは、1つずつ解説していきます!
発達段階を2つに分けて考える
モンテッソーリ・メソッドの幼児教育では、0〜3歳を「前期」、3〜6歳を「後期」と位置づけます。
それぞれの発達段階についての具体的な考え方は、以下の通りです。
前期(0〜3歳) | 最も吸収力が高い時期。運動や言語など、生きていくために必要な力を習得する。 |
後期(3〜6歳) | 前期で習得した力を整理・秩序化する時期。社会に適応できるようにする。 |
3歳までの間にさまざまなスキルを身に付け、3歳を過ぎたら場面に応じてスキルを発揮できるようになることを目指しているのですね。
教師(大人)は「見守る」スタンス
モンテッソーリ・メソッドの幼児教育では、教師(大人)の役割が非常に重要視されます。
最大の特徴は、「教える」ではなく「見守る」スタンスを貫く点です。
自主性や主体性を尊重しながらサポートをして成長を促すのがポイントです♪
独自の教具(おもちゃ)を使用する
モンテッソーリ・メソッドの幼児教育では、教具(おもちゃ)をふんだんに使います。
これらのおもちゃは、五感や好奇心を引き出し、遊びながら学びを得られるように作られています。
おもちゃを楽しく活用することで、主体性を育みながら多くのスキルを習得させていくのです。
教具は、図形を同じ形や大きさの型にはめる「型はめ」や色玉を同じ色のケースに入れる「玉すくい」などさまざま!
モンテッソーリ・メソッドの幼児教育にはどんなメリットがある?
モンテッソーリ・メソッドを取り入れた幼児教育は、多くのメリットがあると言われています。
主なメリットは以下の通りです。
- 主体性が身に付く
- 集中力が養われる
- 自己肯定感の高まりや情緒の安定に繋がる
それでは、1つずつ解説していきます!
主体性が身に付く
モンテッソーリ・メソッドの幼児教育では、子供の主体性や自主性が何より重要視されます。
そのため、自ら考え、能動的に行動できる子供が育つのです。
特に近年は、大学受験や学校教育においても、主体性や思考力・判断力・表現力が重視されています。
モンテッソーリ・メソッドを幼児教育の段階から受けていれば、主体的に考え、場に応じた行動を選択して、豊かに表現する力が身に付き、近代社会を柔軟に生き抜いていくための素地が養われますよ!
集中力が養われる
集中力が養われるのも、モンテッソーリ・メソッドの大きなメリット。
モンテッソーリ・メソッドの幼児教育では、熱中して遊びに取り組む時間が多く生じます。
こうした時間の中で養われるのが、物事への集中力です。
幼少期から集中力を鍛えておくと、のちの勉強や作業、社会生活の場面にも集中して向き合えるようになります。
遊びを通して物事への集中力を鍛えていけるんです!
自己肯定感の高まりや情緒の安定に繋がる
モンテッソーリ・メソッドの幼児教育には、自己肯定感の高まりや情緒の安定といったメリットもあります。
前述の通りモンテッソーリ・メソッドは、子供に主体的に活動させるスタイルが基本。
「自分で考えて行動できた!」「自分なりの意志を表現できた!」
そんな小さながんばりや成長は、教師(大人)によって認められ、達成感として子供の中に残ります。
この体験の積み重ねで、子供は自己を肯定し、自信を持てるようになります。
そして、常に愛情深く見守られている安心感を覚え、安定した情緒も育まれていくのです。
自己肯定感や情緒の安定は、子供の発達にとても大切!
モンテッソーリ・メソッドの幼児教育の活動内容
モンテッソーリ・メソッドの幼児教育で行われる具体的な活動内容を、前期・後期別にご紹介します。
前期(0〜3歳)
モンテッソーリ・メソッドの幼児教育で行う、前期の活動内容と目的は、以下の通りです。
粗大運動活動 | ずり這いや歩行など、大きな動きを含む運動を身に付ける |
微細運動活動 | たたく・指先でつまむなど、細かな動きを含む運動を身に付ける |
日常生活の練習 | 衣服の脱ぎ着やおままごとなど、日常生活の実践練習を行う |
言語教育活動 | 話し言葉でのコミュニケーションを通して、言語・語彙の獲得を目指す |
感覚教育活動 | 知的好奇心を働かせておもちゃで遊び、豊かな感覚や感性を養う |
音楽活動 | 歌や踊りなどを通して、豊かな情操や感性を養う |
美術活動 | 自分の思いを言葉以外の方法で伝える表現力を養う |
このように、生きていくうえで必要となる基本的なスキルを習得するため、幅広い体験活動を行います。
後期(3〜6歳)
後期の活動内容と目的には、以下のようなものが挙げられます。
後期は、前期よりもさらに発展的な活動になっていますよ。
日常生活の練習 | 日常生活の中で自在に身体を支えるようにする |
感覚教育活動 | 五感を使い、観察力や思考力、知性や情緒の発達を促す |
言語教育活動 | 言語や語彙だけでなく、文法の獲得も目指す |
算数教育活動 | 数を理解し、数量を示せるようになる |
文化教育活動 | 理科・社会に相当する幅広い分野の中から、興味のある分野について学ぶ |
スキルを生活の中でしっかり活用できるようにするんですね。
こうして人格形成の基盤を作ります!
おわりに
モンテッソーリ・メソッドの幼児教育は、「楽しい」がいつも基盤にあります。
子供の「楽しい」の芽を「もっとやりたい」へ。
そして「どうすればできるかな?」を引き出し、「できた!」へ導く。
そのために必要な環境やおもちゃを用意し、子供の成長を温かく見守る。
それが私たち親の役割なんですね。
私もモンテッソーリ・メソッドを知ってから、育児に対する考えや向き合い方が大きく変わりました!
ぜひモンテッソーリ・メソッドを活用して、子供の豊かな成長を促していきましょう^ ^
コメント