我が子と関わる時に大切なことって何かな?
子育てをしている方なら必ずといって良いほど抱える悩みですよね。
今回は、元教員としての目線から、子供との関わり方で大切なことについてご紹介したいと思います。
実際に多くの子供と関わってきた中で効果を感じ、私自身も日々の子育てで意識している、子供の自己肯定感がグッと高まるコニュニケーション術です。
ぜひ最後までお読みくださいね^ ^
自己肯定感ってなんだろう?
自己肯定感とは、「ありのままの自分を肯定する気持ち」のことです。
「自分自身を好意的に受け止める感覚」とも言えます。
自己肯定感は、幼少期は高いのが一般的です。
しかし、成長と共に集団の中でさまざまな経験を積むうちに、周囲との比較や失敗体験などから劣等感を抱きやすくなってしまいます。
子供との関わり方で大切なことは、いかに自己肯定感を高めていけるかです。
特に幼児期から児童期にかけての子供との関わり方を工夫することがポイントですよ。
自己肯定感が高い子・低い子の特徴
子供との関わり方で大切なことを押さえる前に、まずは自己肯定感が高い子と低い子の特徴について具体的にみていきましょう。
自己肯定感が高い子の特徴
自己肯定感が高い子の特徴は、以下の通りです。
- 褒められることに慣れている
- 自分の能力に自信がある
- 考え方や行動が自分主体
自己肯定感が高い子は、大前提として褒められることに慣れています。
そのため、成功体験の記憶が多くあるのです。
褒められた経験や成功体験が多いぶん、自信ももっています。
「自分はできる存在だ」と自己を高く評価している子が多いですね。
そしてその自信は、主体的な考え方や行動となって現れます。
自分の意思を常にもち、何事にも前向きに取り組めるのが、自己肯定感の高い子の特徴です。
大人になっても必要な自己肯定感。ぜひ子供のうちから養いたいですね!
自己肯定感が低い子の特徴
一方で、自己肯定感が低い子には、以下のような特徴があります。
- すぐに他者と比較をしてしまう
- マイナス思考で行動も後ろ向き
- 自分の意思で物事を判断・決定するのが苦手
自己肯定感が低い子は、自分に自信がありません。
そのため、周囲と比較して自分を低く評価してしまいます。
自分が劣っている点に目を向けがちのため、新しいことにチャレンジできなかったりすぐに諦めてしまったりと、行動も後ろ向き。
物事の決定にも自信をもてず、自分の意思で主体的に考えて判断することが苦手な傾向も強くあります。
何事も人に委ねてしまいやすいのが特徴です。
成功体験の少なさによる自信のなさが原因ですね…
子供との関わり方で大切なこと5選
ここからは、元小学校教員の私がおすすめする子供との関わり方をご紹介します。
子供の自己肯定感を高めるために大切なことは、次の5つです。
- 子供の話をたくさん聞く
- ありのままを肯定する
- 叱る時は「〜しないで」ではなく「〜しようね」
- 「結果」だけでなく「過程」も褒める
- 「アイメッセージ」を伝える
それでは、1つずつ解説します!
子供の話をたくさん聞く
子供との関わり方で最も大切なことは、話をよく聞くことです。
子供は、自分の話を聞いてもらうのが大好き。
今日あった出来事や心に感じたことを、たくさんたくさん聞いてあげましょう。
話を聞く時は「ながら」ではなく、できるだけ目線を合わせ、心を寄せて聞いてあげるのが理想。
常に手を止めて聞くことはできなくても、できる限り丁寧に話を聞いてあげることで、子供はママやパパを心の居場所として感じるようになります。
そして、「自分は愛されているんだ」という自己肯定感の基盤が養われていきますよ。
ありのままを肯定する
子供との関わり方で大切なことの2つ目は、ありのままを肯定することです。
もし間違えたことを言っていたり偏った考え方をしたりしていても、まずは「そう思ったんだね」と受け入れてあげましょう。
否定から入ってしまうと、せっかく子供が心を開いてきたところに蓋をしてしまうことになります。
どんな話でもまずは共感し、家族に受け入れてもらえる安心感を育むことが大切です。
安心感が基盤にあると、自分の思いを主体的に話せるようになり、自己肯定感の高まりに繋がっていきますよ。
叱る時は「〜しないで」ではなく「〜しようね」
子育ては、「常に肯定ばかり」というわけにはいきませんよね。叱ることも多々あるでしょう。
子供との関わり方で大切なのは、その際の言い回しです。
例えば、電車の中で子供が騒いだとします。
大人はついつい「うるさい!」「騒がないで!」と叱ってしまいがち。
しかしそれは「公共の場で騒ぐと周りの人に迷惑がかかる」と大人はわかっているから。
子供は「なぜ大声を出すことが悪いのか」がわからないため、ただ「ママに怒られた」という感覚だけが残ってしまいます。
そこで、子供を叱る時は、以下のように言葉を言い換えてみましょう。
- 「うるさい!」→「電車では静かにしようね」
- 「騒がないで!」→「周りの人がびっくりしちゃうよ」
望ましい行動とその理由がわかりやすく伝わり、子供が自己否定感を抱きにくくなりますよ。
「結果」だけでなく「過程」も褒める
叱り方とは反対に、褒め方にも大切なことがあります。それは、「過程」を褒めることです。
- テストで良い点が取れた
- 癇癪を起こさなくなった
例えば、上記のような目に見える成長(=結果)は、たしかに褒められるべきことです。褒めてもらえたら子供はとても喜びます。
しかし、結果だけを褒められていると、いつしか子供は「良い結果を残そう」と考え、結果が伴わなかった時には自分を否定するようになってしまいます。
そのうち、周囲と比較するようにもなってしまうのです。
そのため、子供を褒める時は、以下のように「過程」にも注目して認めてあげるようにしましょう。
- 「たくさん努力した成果だね」
- 「できなくてもチャレンジしたことが立派だよ」
- 「自分の気持ちを我慢してお友達に優しくしてあげられたんだね」
子供との関わり方の大切なひと工夫ですね。
「アイメッセージ」を伝える
子供との関わり方で大切なことの最後は、「アイメッセージ」を伝えることです。
「アイメッセージ」とは、ママ自身が感じる素直な気持ちのこと。
- こんな風に成長してくれて嬉しい!
- こんなことができるようになって感激!
というようなママ自身の喜びを、子供に言葉で伝えてあげましょう。
子供は、ママのことが大好き。そんなママが喜ぶ姿は、どんな褒め言葉よりも嬉しいものです。
客観的に褒めてあげることももちろん大切ですが、時には感情を表に出して、全力で子供と一緒に喜んであげてくださいね。
こんな時どうする?困った時の子供との関わり方
子育てをしていると、想定できない子供の困った言動に悩むことが多々ありますよね…
どう関わるべきか悩み、理想の育児ができず自分を責めてしまうママも多いでしょう。
ここでは、特に多い3つの困った場面を挙げて、解決策をお伝えします。
少しでもママたちの参考になったら嬉しいです!
なかなか言うことを聞かない時
なかなか言うことを聞かない時期は、多くの子供が通る成長過程ですね。
自我の芽生えと共にやってくるイヤイヤ期はその代表的なものでしょう。
言うことを聞かない時は、以下のステップで関わるのが効果的です。
1 ワンクッション置く
2 選択肢を与えて交渉する
3 解決できたことを褒め、次に繋がるよう振り返りをする
まずは、安全にだけ配慮したうえでそっとしておき、激しくなった感情が落ち着くのを待ちます。
少し落ち着いたら、状況を整理して伝え「今、AかBの2つの選択ができる状況だよね?」と、冷静に選択肢を与えます。
自分できちんと選べたら、感情をコントロールできたことを褒めましょう。
「今後似たような状況があったらどうする?」と、次に繋がる振り返りまでできるとなお良いですよ。
絶対にやってはいけないことをした時
叱る際は「〜しよう」の言い回しをおすすめしましたが、絶対にやってはいけないことをした時は、この限りではありません。
- 人を傷つける言葉や行動をした時
- 自分や他人の命に関わる危険な行為をした時
このような時は、何よりも先に強く叱ることが大切です。これは、ことの重大性を伝えるため。
「これは決して許さない」という線引きを家族内で共有し、その行為をした時は、誰もが一貫して子供を叱る必要があります。
子供がきちんと理解できたら、その後は普段通り優しく接し、心のケアをしてあげることも大切ですね。
子供に八つ当たりしてしまった時
ママだって人間。
心に余裕がなくなり、子供に八つ当たりしてしまう経験は、きっと誰もがしているはずです。
子供の寝顔を見ながら1人で反省…なんて日も。
そんな日こそ、まずは自分を許してあげましょう。
余裕がなくなってしまった原因を振り返り、改善できる部分があれば改善したり、リラックスする自分時間を設けたり。
心を落ち着けることが大切ですね。
子供に謝れるタイミングがあれば「さっきはごめんね」と謝りましょう。
もし子供が寝てしまって謝れなくても、翌朝たくさん抱きしめてあげれば大丈夫ですよ。
おわりに
子供の自己肯定感は、小さい頃に家族からどのように関わってもらうかによって大きく左右します。
子供との関わり方で大切なことは、結局、ありのままの子供の存在を受け入れるということです。
叱る時と褒める時のメリハリを大切にしながら、子供への愛情を毎日たくさん表現しましょう。
きっと子供はきちんとその愛を受け取り、自分自身を大切な存在として肯定できるようになりますよ^ ^